困難を与えるのが重役の仕事。真の目的はここにあった。

働き方

自動車業界は100年に一度の大変革期と言われる。自動車関連の工場に勤める僕も例外ではなく、その波にさらされている。とはいえ、現場の僕らにとっては今のところ大きな変化はないが。

このところ連日のように書いている、今現場で取り組んでいる『活動』。全く意味のない活動であるが、このところ別の意味を見いだすようになってきた。

『活動』とは、得意先の評価基準に照らし合わせて、僕たちが管理している現場を評価されるというもの。それには三段階のレベルがあり、評価基準に達していたら合格、未達なら不合格、と審査されるというものだ。今会社を上げて各現場が合格に向けて取り組んでいる。活動の中身が本当にやられていれば、現場はよくなる。だが、求められることは難易度が高く、なかなか進まない。時間も限られている。そこへ来て上司からは合格を求められる。

そうなると、蔓延るのは、『ウソ』だ。


ウソをついてでも合格しろ

求められることは現状に比べるとはるか上のレベルのこと。だが納期までに合格することを求められる。そうなるとウソをついてでも合格せねば、という空気になる。もはや合格することが目的なのだ。本来の現場をよくするための活動が、合格するためだけの活動に成り下がるのである。

数字は書き換えられ、使用していないチェックシート類が次々と作成される。 話のつじつまが合うように、過去の帳票へのサインや印鑑を押したりする。もはやフィクションなのだ。

そして恐ろしいのは、このようなウソストーリーを現場が勝手にやっているのではなく、指南されることである。全くもって意味が分からない。

困難を与えるのが目的

人間は自由だ。何をやってもいい。頑張り屋さんもいれば怠け者もいる。仕事だって当然自ら進んで動ける人もいれば、言われたことしかやらない人もいる。

改善が進む職場もあれば、そうでない職場もある。そんな様々な人間を使って何か一つのことを達成させる。テーマを与えることで活性化してチームがまとまっていくものだ。

100年に一度の大変革期に立ち向かうためには、会社全員が一つのチームとしてまとまる必要がある。そのために共通のテーマを掲げて困難を与えるわけだ。

そしてモチベーションに繋げるために、様々な現場が同じものさしで評価される。レベル別で分かれており、審査にて認定されるのだ。このようなインセンティブ設計で競争を勢いづける。実態はウソつき活動なので中身のない活動なのだが、怠けものの現場を動かすためには困難を与えるのだ。嫌々やっていた現場も結局はやらざるを得なくなる。そして、理不尽なことをやらされるという共通の痛みが、みんなを一つにするのである。

そして近い将来、会社に対して本当の困難が立ち向かった時、会社全体がひとつのチームとしてまとまり乗り越えられる体制ができているのなら、この活動は成功なのである。

本当の目的がここにあるのなら、どちらに転んでも成功だったわけだ。 現場が良くなってもならなくても、結果としてどちらでも良かったわけだ。なるほど、頭のいいオッサンがいるものである。

サイは投げられた瞬間、勝負あったわけだ。

それでは、また明日!


コメント

タイトルとURLをコピーしました